鎌倉花火大会の裏事情

鎌倉花火大会の裏事情

前回の記事

湘南の花火大会!湘南っぽい花火大会の楽しみ方

では「湘南の花火大会」について解説しました。

湘南の花火大会の中でも最も人気があるのは鎌倉花火大会ですが、2017年にはなんと開催中止の危機に見舞われてしまいました。(一度中止を発表し、その後開催が再通知されました)

ではそこまで人気のある花火大会が”なぜ開催中止まで追い込まれてしまったのか?”

人気がある花火大会にもかかわらず”なぜ毎年平日に開催されるのか?”

今回は湘南に住んでいるからこそ分かる鎌倉花火大会の裏事情をお伝えします!

 

2017年、開催中止のワケ

2017年の鎌倉花火大会開催中止のアナウンスは湘南に住むひとたちにとって衝撃の出来事でした。

「あの鎌倉花火大会が???」

「あんなに人気なのにどうして???」

「どうにかしてでも開催できないの???」

鎌倉花火大会と言えば湘南の夏の風物詩といっても過言ではないほど湘南を代表する花火大会です。

それが突然開催中止となるとさすがに「何かあったな」と皆勘ぐるわけです。

おまけに中止を発表した4月10日からたった11日後の4月21日には「やっぱり開催します」と一転。

人々の不安を煽ったのは間違いありません。

 

さて2017年の鎌倉花火大会が中止となった理由は簡単に言えば

お金の問題

です。

花火大会開催の中心となる鎌倉市観光協会へ市が予算(補助金)を回さなかったことが直接的な原因で、そこには少し複雑な鎌倉市と観光協会との関係が見え隠れしています。

 

まず鎌倉花火大会は鎌倉市観光協会が鎌倉花火大会実行委員会に参加しその中でスポンサー集めやその他事務的な手続きを行っています。

なので実質は観光協会が鎌倉花火大会を主催しているというような状況です。

市は予算を観光協会に回しているだけで、観光協会さん後はよろしくね〜という構図です。

しかしその予算がカットされたことで観光協会は実行委員会から退会することとなりました。

通らなかった予算は観光協会運営に対する約4700万円の予算で、

花火大会運営のための補助金約1,000万円は予算が通っています。

皮肉な話ですが。

しかし運営には主に人件費(約3,400万円)や家賃がかかってくるので、花火大会の予算が降りたところで花火大会どころか観光協会としての役割すら果たせなくなるという大事件でした。

予算をカットされた理由

鎌倉市側は何も観光協会に意地悪をしてやろうとかそういう意図があって予算をカットしたわけではありません。

予算カットに至った原因はやはり観光協会側にありました。

観光協会には非常勤の職員(アルバイト)が勤務しており、毎年契約を更新するようになっていました。

しかし非常勤の職員9人の雇用の更新をストップしていたことが発覚したのです。

当然鎌倉市側はその分の予算をどのように使ったのか文書で提出しなさい!と命令。

でも観光協会はなぜかそれに従わず、何度市が要求しても文書の提出をしなかったそうです。

じゃあそういうことであれば、と鎌倉市側は運営のための予算を全面カット。

しかし皮肉にも鎌倉花火大会の予算だけは通すという異例の事態となったわけです。

 

これは間違いなく市側と協会側の信頼関係が成り立っていなかったことを意味しています。

協会側も予算の文書をすぐに提出できなかったということは、人に見せられるような金銭の管理をやっていなかったということです。

5月20日に協会側が突然文書を提出したことがそれをよく物語っています。

※結局文書を提出したことで運営予算約4,700万円は降りたそうです。

観光協会とは何者か

そもそも鎌倉市観光協会がどういう団体なのかというと

商店街のお店の人たちの集まり

です。

これがこの問題の根本的な原因で、もし観光協会が利益を最大化しようとする一般の民間企業であれば話は違ったはずです。

結局のところ観光協会は市の補助金に頼り切った運営を行っており、努力をすることなく市から毎年当たり前のようにお金が回ってきていたことから、金銭感覚がルーズになってしまっていたということです。

そうでなければ文書の提出がすぐにでもできたはずで、理由もなく文書の提出を滞らせることもなかったはずです。隠し事をしていたことをどううまくごまかそうかと時間稼ぎをしていたと思われてもそれは仕方のないことだと思います。

開催は新体制で

一度中止となった鎌倉花火大会は、市が新たに実行委員会を組織することで開催することができました。

一度観光協会は実行委員会を降りてしまい、おまけに鎌倉市との信頼関係が崩れてしまったので再び観光協会が実行委員会に入り直して…という風にはなりませんでした。

新体制では通常通りスポンサー集めを行いましたが、クラウドファンディングで資金を調達するという新たなチャレンジを試みました。

クラウドファンディング目標額は1,000万円で、結果的には約1,100万円を調達することに成功しました。

鎌倉市民は平均所得が高く富裕層も多いのでクラウドファンディングに関しては当初から楽観視されていました。

この1,100万円という額は、花火大会開催にかかる費用が約3,700万円なのでかなりの額であることが分かります。

尚、2018年の第70回鎌倉花火大会は再び鎌倉市観光協会が主体となって大会を開催しました。

ホントはやめたい?鎌倉花火大会の裏事情

こうして大会中止の危機を乗り越え無事第69回花火大会を開催することができたわけですが、理由が理由だけに鎌倉花火大会へのイメージ低下が懸念されていました。

しかし2018年の第70回花火大会では打ち上げ数約4,000発とスケールアップ。

来客数も15万人と前年と変わらずキープしています。

やはり鎌倉花火大会の人気は凄まじいです。

 

しかし一つだけ疑問があります。

なぜ毎年平日に開催するのか?

という疑問です。

土日の方が人が多く来られるし、その分経済効果も大きくなるだろうと単純に考えてしまいますが、鎌倉花火大会はあえて平日に開催しているのです。

※毎年同じ日付でやっているわけでもありません。

その理由は

平日だと来れる人が少ないから

です。

 

その証拠に平成27年に鎌倉市が行った住民への調査では「観光客がマイナス影響をもたらしているか?」との問いに8割以上の人がマイナス影響ありと答えています。

更にその内の8割の人が人混みや車による渋滞にマイナス影響が出ていると回答しています。

つまり鎌倉市民は観光客がもたらす混雑に迷惑していると感じており、鎌倉花火大会の日には更に人が押し寄せることを考えると、住民にとってはマイナス影響でしかないわけです。

おまけに花火大会を開催することに市がメリットを感じているかというとそうでもなく、

花火大会の恩恵を最大限に享受しているのは街の商店街

なのです。

 

そして先ほど説明した通り商店街=観光協会ということを考えると、これで話が見えてきましたね。

つまり花火大会が開催されれば自分たちの商店街にもお金が落ちるので、市への経済効果の有無にかかわらず花火大会を開催したいというのが協会側(商店街)の本音ということです。

つまり鎌倉市側が観光協会に予算を回さず花火大会を中止に追い込んだのも、花火大会をやっても別に市はそこまで得するわけでもないし協会もわがままを言うしそれならいっそやめちまおう!

となったからです。

 

そもそも鎌倉市は花火大会なしでも観光業と高い住民税のおかげで財政は常に潤っています。

もし花火大会を開催することによる経済効果を期待しているのなら中止に追い込むようなことを自らするとは思えないので、本気で開催を中止させるつもりだったのでしょう。

しかし利益の有無に関係なく鎌倉市は市民の要望に応えたいということで中止から再び開催へとこぎつけました。

その時に設置した新たな実行委員会の名前は

”鎌倉を愛するものがつくる花火大会実行委員会”

これは明らかに自らの利益ばかり考えた観光協会に対する皮肉ですね(笑)

おまけ:第69回鎌倉花火大会の収支

まとめ

  • 花火大会が中止になったのはお金の問題
  • 観光協会はアルバイトとの契約更新をしなかったこと(雇い止め)を隠していた
  • 観光協会は市が要求した雇い止めに関する書類の提出を拒否した
  • 市が書類提出拒否を理由に観光協会への予算をカットした
  • 花火大会で儲かっているのは地元の商店街
  • 毎年平日に開催するのはできる限り人が来ないようにするため

 

なにはともあれ2018年も無事鎌倉花火大会を見ることができてホッとしています。

開催中止が決まった時は鎌倉市民でない私のところにも色々な噂が流れてくるほどで、湘南界隈ではビッグニュースとして常に話題に上がっていました。

フタを開ければ「あぁなるほどね・・・」と予想通りの展開でガッカリすらしませんでしたが、鎌倉花火大会のブランドネームが傷つくことなく事態が収束したので本当に良かったと思います。

鎌倉花火大会のサイトはとってもお洒落で空撮の動画でも花火を楽しむことができるのでオススメです。

鎌倉花火大会公式サイト

最近は有名な花火大会やお祭りが中止に追い込まれることも珍しくないので、今後も同じような問題が起きないよう努めて欲しいですし、利益が出ないからと言って歴史のある花火大会やお祭りをやめてしまうというような情のない寂しい時代にはならないことを切実に願います。

長くなりましたが以上です!

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